「姫様っお目覚めください!!」


「ああ、なんてことや」


「向日葵さまっ!!目をお開けくだされ!!!」


皆が、私を囲んで泣いている


じぃも

兄上様も

家来達も


皆、皆


医者曰、階段から転落したさいに、見事に頭を打ち付けたらしい


死にはしないが、いつ目をさますか分からないらしい


…………って、まてよ


なら、私はだれだ?



私は、確かに紀伊藩の時期藩主の妹、向日葵(ヒマワリ)だ


なら、あそこに寝ているのは誰だ?


いや、私だ



なら、私は誰だ?


いや、私だ