それから。


私は藍に全てを話した。



私には、二つの顔があったと言う事。



それを、高橋に聞いてもらったと言う事。


孝明と別れた事。


高橋の事が、好きかもしれないと言う事。


もし本当に好きならそれは…高橋にとっては迷惑と言う事…。







「そっか…。」



藍は、静かに聞いてくれた。


うんうん、ってたまに頷きながら。




「でも、本当の好きってそういう事だと思うよ。

晴香は、本当に高橋君の事が好きなんだと思う。」



「そうなのかな…?

でもまだ会って間もないくらいなのに…」



「晴香ー!!

好きになるのに時間は関係ないんだよ!!」



藍は微笑みながら言った。


「晴香は、高橋君には話してもいいかもって思ったんでしょ?

淋しい時に、高橋君に電話したんでしょ?

本当に笑えたのも、泣いたのも…高橋君が初めてだったんでしょ?」



「うん…。」



「明日が待てないって事は、相当好きなんだね!!

私、嬉しいよ!!

晴香が私に話してくれたっていうのも、晴香に好きな人ができたっていうのも。」



藍…。


私は幸せ者だ。