優田は冷静に、誠也の手をどけて言った。



「・・・これは、あいつが自分で解決しなきゃいけねんだよ。
あいつは・・・これからも重い過去を背負って生きて行くんだ。
過去にあった事は、誰にもどうしようもねんだ。だったら、過去に立ち向かって行くしかねーだろ。」




誠也はやるせない顔で椅子を蹴飛ばし、病室を出て行った。






「俺だって・・・助けてやりてーんだよ・・・・。」






優田の心だけが、病室に響いた。