「まだまだ沢山あるから~、いっぱい使ってどーぞ♪」


「あはははは!!」



思わず私は笑ってしまった。

人が泣いてんのに、風俗店のティッシュって。



「亜悠花笑った~!よかったよかった♪」

「あははは!ありがとう。」


教室で誠也に会ってよかった。

きっと一人で泣くと、あのことを思い出してしまう。
きっと、優田に甘えてしまう。


「あんまり難しく考えなくてもいいんじゃない?」

「え?」

「優田の事!」

「・・・うん。」


「頑張ってね♪」


そう言って誠也は私の頭をクシャっと撫でた。



その時、私は全然気付かなかったんだ。

廊下で優田が見ていたなんて。