少年は云う 君が困っている と思ったんだ。 それは理由に ならないかい 狼は云う お前様は そのままでは、 馬鹿な獣に 喰われて しまうのう 最後に、かかっ、と笑った 少年も困ったように笑う そして、狼にパンを差し出した 口に合うか わからないけど む、ありがたく いただこう。 よもや毒なぞ いれておらんな? そんなもの 入れないよ 狼はパンを食べると云った