草原のとある一角で狼が動けなくなっていた お腹が 空いたのかい 少年は問うた 答えが返ってくることはない 少年もわかっていた だが お前様は、 なにゆえ我に 声をかけるか 少年は驚いた 狼が人語を解し、話掛けてきたのだから当たり前である