幼なじみであり親友のみんなと同じクラスということで、二人の会話は弾んだ。
そしてあっという間に家に帰りしまった。
私の家は平屋の立派な日本家屋で、本家の人から分家の人まで同じ屋根の下で暮らしている。
私たちは門をくぐり、家の長い廊下を歩いているところだ。
『明日の予習を一緒にしない?』
と木蓮が提案してきた。
私は"いいね"と提案に乗ったところに使用人がパタパタとかけてきた。
『あぁ…麗羅様! 帰っていらしていたのですね!!』
『つい先ほど戻ってきた。 そんなにあわてて、一体私に何の用だ?』
私の顔が普通の高校生の顔から、"若頭の顔"になる。
木蓮といる前以外ではいつも"若頭の顔"だ。
安倍家の顔として恥じないような。
『梛木様がお呼びでございます。』
『父上がか…?』
珍しい…
父上は私とほとんど顔を会わせないというのに。
私も父上とは顔を会わせたくない。
『はい、戻ったらすぐにお呼びせよと。』
『わかった。すぐに参ろう。』
