『美月…人に飛びつく癖をいいかげん直しなさい。』 また新しい人物の登場か… 『ついね。』 と舌を出しながら答える美月。 私に飛びついたのを注意したのはまた私の親友で、水沢椎夏。 こちらも腰まである長い髪だがその色は深い紫。 意志の強いその目は薄紫。 美月とは対象的なフランス人形のような顔立ちだ。 そしてお姉さん体質。 百年に一人でるか、という"見鬼の才"の持ち主だ。 そうか、椎夏も同じクラスだったのか。