―――コンコンッ 「誰だ?」 奥から父さんの声が聞こえてきた。 「お父様、私です。」 「はいれ」 私は書斎に入った。 「何の用だ?」 何の用って…。自分で呼び出したくせに。 「今日、パーティーがありますよね?何時頃からなのか知りたくて。」 「9時。」 「わかりました。ありがとうございます。」 私は書斎を出て行き自分の部屋に向かった。 自分の部屋は相変わらず無駄に広かった。 9時まで時間がある。 時間があるからといってすることもないので私はドレスを選ぶことにした。