―柚留―
小さな寝息をたてて眠る天宮寺さん。
俺は握っていた手をそっと離し、静かに部屋を出た。
「は―……」
深く溜め息をつく。
自分がやっていることが正しいのか分からない。
だけど、間違っていても俺はただ側にいたい。
自分勝手な考えだって分かってる…
だけど…――――
「あ〜!やめやめ!!深く考えるな、俺!!」
俺は自分自身に渇をいれる意味で頬を叩いた。
「よし、仕事仕事!」
俺はリビングに戻ると、パソコンを開き残っている仕事をした。
しばらくすると、いきなり俺の携帯が鳴った。
ピッ…
「はい、もしもし」
携帯を耳にあてると、電話の向こうから聞き慣れた声がした。
「宮下〜、やほー♪」
聞こえた声はチャラチャラと軽いノリをしたゆるい感じの男の声だった。
ブチッ!!
男の声が聞こえた瞬間、俺は即効電話を切った。
しかし、待たない内にまた同じように携帯が鳴った。
しばらくは、無視しようと放っておいた俺だったけどしつこく鳴り続ける携帯を観念してとった。
「…もしもし」
愛想をまるっきり無くした声で出ると、
「なんで、切ったのさ〜!」
ぶーぶーと文句を言うその男に俺はしれっとした素振りで
「仕事してたんだよ」
と、パソコンのキーボードを打ちながら言葉を返した。
「あ、今日からだっけか?どう、調子は?」
「お前に心配されなくても、ちゃんとやってるよ」
「相変わらず、素っ気ないなぁ」
へらへらとした口調で話してるコイツは白石 雅樹(しらいし まさき)といって、俺の幼馴染み。
同い年の俺達は見た目も正反対であれば、性格も正反対だった。
よく、こんなヤツと一緒にいれたと、しみじみ思う。
「で、何の用だよ」
白石から電話がかかるときは必ず何かお願いがあるときだった。
だから、めんどくさい。
「あのさ、宮下の近くに手頃な女子いない?」
コイツはいきなり何を言い出すんだ…
「なんだよ、手頃って」
呆れた声で返すと、
「女子高生とか♪宮下、学校の先生でしょ?」
白石は学校を何だと思ってるのか…
俺は無意識に溜め息が出た。
「来たばっかで、生徒の事なんかわかんねぇよ…」
そこまで言って、俺はハッ!とした。
また天宮寺さんのことを思い出してしまった…
小さな寝息をたてて眠る天宮寺さん。
俺は握っていた手をそっと離し、静かに部屋を出た。
「は―……」
深く溜め息をつく。
自分がやっていることが正しいのか分からない。
だけど、間違っていても俺はただ側にいたい。
自分勝手な考えだって分かってる…
だけど…――――
「あ〜!やめやめ!!深く考えるな、俺!!」
俺は自分自身に渇をいれる意味で頬を叩いた。
「よし、仕事仕事!」
俺はリビングに戻ると、パソコンを開き残っている仕事をした。
しばらくすると、いきなり俺の携帯が鳴った。
ピッ…
「はい、もしもし」
携帯を耳にあてると、電話の向こうから聞き慣れた声がした。
「宮下〜、やほー♪」
聞こえた声はチャラチャラと軽いノリをしたゆるい感じの男の声だった。
ブチッ!!
男の声が聞こえた瞬間、俺は即効電話を切った。
しかし、待たない内にまた同じように携帯が鳴った。
しばらくは、無視しようと放っておいた俺だったけどしつこく鳴り続ける携帯を観念してとった。
「…もしもし」
愛想をまるっきり無くした声で出ると、
「なんで、切ったのさ〜!」
ぶーぶーと文句を言うその男に俺はしれっとした素振りで
「仕事してたんだよ」
と、パソコンのキーボードを打ちながら言葉を返した。
「あ、今日からだっけか?どう、調子は?」
「お前に心配されなくても、ちゃんとやってるよ」
「相変わらず、素っ気ないなぁ」
へらへらとした口調で話してるコイツは白石 雅樹(しらいし まさき)といって、俺の幼馴染み。
同い年の俺達は見た目も正反対であれば、性格も正反対だった。
よく、こんなヤツと一緒にいれたと、しみじみ思う。
「で、何の用だよ」
白石から電話がかかるときは必ず何かお願いがあるときだった。
だから、めんどくさい。
「あのさ、宮下の近くに手頃な女子いない?」
コイツはいきなり何を言い出すんだ…
「なんだよ、手頃って」
呆れた声で返すと、
「女子高生とか♪宮下、学校の先生でしょ?」
白石は学校を何だと思ってるのか…
俺は無意識に溜め息が出た。
「来たばっかで、生徒の事なんかわかんねぇよ…」
そこまで言って、俺はハッ!とした。
また天宮寺さんのことを思い出してしまった…