不意にゆっくりと開いた扉からは
暖かい風が吹き込んできた。

「 恵美 」

私はその名前をはっきりと呼んだ。

「!…美紀」

恵美が名前を呼んだ瞬間だろう。
私の目から雫が滴り落ちていった