特上男子

私の様子をチラッと横目で見た智輝さんが、ブハッと声を漏らし笑い出してしまった。


いったい何!?



『悪い悪い。コロコロ表情が変わって面白いなと思って』



マジ?


完璧無意識ッッ!!



「すみません……」

『あはは、志保ちゃんってあの時の子だろ?』

「へ……?」

『公園で叫んでた子』

「ッッ!?おぼッッお、覚えてたんですかッッ!?」

『職業柄人の顔覚えんの得意なんだよ』



あんな場面なんて忘れてもらってよかです……。


むしろ忘れてほしい。



『でも直ぐは分かんなかった』

「え?」

『女ってすげぇよ。短期間でこんなに可愛くなっちまうんだからな』



かわ……っ!?


ライトに言われた時よりも数倍、数十倍、いや……もっともっと嬉しくて恥ずかしかった。


今の私はトマトや林檎なんて目じゃないくらい真っ赤やと思う。