特上男子

集団はどうやらコンビニに用があるらしく、私たちの横を通りすぎようとした。



『遥?』



集団の中の一人が遥の名前を呼んだ。


この人ボスらしきオーラがプンプンでとるんやけど……。


携帯を扱っていた遥は顔を上げると直ぐに驚いた顔に変わった。



『竜さん!?刹那さんも!!お久しぶりですっ』



遥が敬語使っとる!!


ってことはこの人たちそうとうヤバい人たちやないと!?


私と凛子の事はお構い無しに、遥は集団と楽しそうに話を始めてしまった。



「うちらメッチャ取り残された感満載やね」

「下手に絡まれるよりいいじゃん。遥が仲良さそうに話してる二人、喧嘩が強くて有名だよね」

「そうなん?」



そういう情報に疎いけん、私にはよう分からん。


それにしても竜さんと刹那さんは二人とも雰囲気は違うけど、なんとなく似てる気がする。



「竜さんと刹那さんって双子らしいけど、系統が違うよね」

「どうりで似とるわけや」

「親が極道なんだって」



えっ!?


またしても私にはよう分からん世界……。