特上男子

次の日の朝、やっぱり凛子とライトはきとらんやった。


遥かもおらんけど、遥はいつもの事やけん気にしない。


一人かぁー……。


凛子とライトから連絡もないし。


なんかちょっと悲しい。


そんな事思いよっても授業はどんどん進んでいく。


楽しくない授業がもっと楽しくない。


帰りたい……。


帰りたいけど、みんなみたいに授業受けんでもテストでいい点数が取れるわけやないけん帰れない……。


自分の馬鹿さ加減を今ほど切なく思った事ないよ。



「凛子今日も休んでるけど、風邪?」

「たぶん……」



同じクラスの子に話し掛けられ、私は曖昧に答えた。


その子は笑っとったけど、私はいっちょん笑えんし。


そんな気持ちのまま4時間目の授業に突入した。


スカートのポケットに入れとった携帯が震え、私は期待に胸を膨らませて先生に気付かれんように携帯を見た。



“今起きたー……めんどくせぇーから今日行かね”



ブチッ。


頭の中でそんな音がした気がした。


遥かいっっ!!


そんな報告一々いらんがな!!


ガックリしながら私はまた黒板に目を戻してノートを写し始めた。