キャー!!!!!
あー。うっせーな。
なんであんなに女って
高い声が出るのだろうか不思議だ。
「あれって愁斗先輩じゃない!?」
「やばい!!!私初めて生でみたー!!!」
生ってなんだよ。生ってよ。
「ねぇ、私話かけてみようかな///」
かけてくんなブス。
いや、"あいつ"が来るまで
ちょっと時間あるから遊ぼ。
「おはよ。早く行かないと遅刻だよ?」
表王子様スマイルをしたら
顔を真っ赤に染めて
「あっ!!!は、はい!!!///」
なんてちょろいんだ。
にしても、くっそねみぃ・・・。
俺が必死に睡魔と奇声に戦ってる中
腕時計を見ながら
「さてと。もーすぐかな・・・」
バタバタバタバタバタバタ・・・
「しゅーとぉ!!!!」
「・・・ほらね。予想的中。」
ダッシュで遠くから大声で
俺の名前を叫ぶ女は
俺の幼なじみ
五十嵐 眞夜 ( イガラシ マヨ )
・・・俺がずっと好きな奴。
「ほらねってなによ!!!・・・ハァハァ」
「いーや?予想してたら丁度現れたから」
「ふぅん。てか眠そうだね?」
少し焦げた茶色の
ロングヘアーを耳にかけながら
俺の顔を覗きこんできた。
「・・・ス」
「・・・は?」
「ブスつってんの」
「はぁ!?普通女の子にブスって言う!?」
そういって眞夜は
少しピンクに染まった頬を
プクッと膨らませた。
「・・・ほんとブス。じゃあな」
「ちょ!?愁斗ー!?気いてんの!?」
ブスなんて嘘。
あんな顔がみたいから
つい意地悪をしてしまうだけ。