それに、 あたしが反論するのを制するように涼平は大きく息を吸った 「朱希が我慢しちゃうのわかるから」 見透かしたような言葉に思わず顔を上げた 「俺と連絡つかなくなったら いつ会えるのかわかんなくても 朱希が待っててくれてるのわかっちゃうから さっきのもさぁ…… 朱希はそんなことしないってわかってるから これから先の朱希の出会いを無駄にしたらもったいないよ」 ずるい その言葉は声にならなかった