「行ってみようかなー
どうせ今さら昔のこと思い出したって帰ってくるわけでもないし
あっちはあっちでどっか知らない国で金髪のお姉さんと仲良くやってるかもしれないし」
実際涼平のことはまだ忘れられてないし
いつか帰ってきてくれるんじゃないかと言う淡い希望もある
でもこっちばっかりそんなのでも意味ない
涼平が外国人と手をつないで歩いてるのも想像できないが
それと同じくらい
……今の自分と手をつないで歩いてるところも想像できない
もしかしたらそこで新しい出会いがあるかもしれないし
ないかもしれない
かと思ったら
実は学校の中で新しい恋が生まれるかもしれない
全部都合の良い想像だけど
自分から何かを変えてみるのもいいかもしれない
涼平がいなくなってから初めてそう思えた
