ぱれっと-part1-





絵が上手く描けなくて悩むのはせいぜい中学生まで
それ以上は自分から何かしないと
絵を描く機会なんて言うのはなかなかやってこない

そしてそんな機会朱希には全く必要がない


「確かに普通の時に絵描くことなんてないね」


「でしょ」


それっきり会話が途切れた


静かになる部屋

こんな時に限って橋下はいない


なんとなく気まずくて
すっかり冷めたカップにまた口をつけた