「あー、気にしなくていいよ? 雪は傘なしでも平気だし」 そんな子供みたいな理屈をこねるな! 「降ってる時は雪でも、落ちてきたら雨と一緒でしょ?! 濡れたら寒くて風邪ひくから!」 涼平が黙っていたので勝手に朱希が拭いていたが そのタオルも結構しっとりしてしまっている 「それに、こんな雨と雪の境目みたいなの いつ雨になってもおかしくないから」 どっちにしても落ちてくる物質は変わらない 変わるのは涼平のモチベーションだけ 「……じゃあ、お言葉に甘えて」