ぱれっと-part1-





そもそも、何で涼平に会いたかったのか、
会って何か伝えたいことがあったわけでもない

ただ顔が見たかっただけ?

そんな気もするしそうでない気もする


ずっと会いたかった

会えたなら、もういいのかもしれない

話しかけてもし涼平に彼女がいたら?
また泣くのは自分

そんな思いをするなら
こうやって運命的に再会できた、それだけでいいのかも




そう思いながら涼平から渡されたお茶をすすった


でも、『ああ、朱希? 久しぶりー』って軽く流したり……

ないか。

少なくとも、朱希の知っている涼平ではありえない