「ご、めんなさいちょっとビックリして
はい、どうぞ」
ハハハ、と笑う涼平は明らかに動揺している
が、たぶん朱希だということには気づいていない
さっさと南美の後ろに隠れた朱希を南美はそこそこの力で叩いた
「あんた何やってんの、
こんなとこで隠れてる場合じゃないでしょうが!
会いたかったんじゃないの?
何年ぶりの感動的再会よ」
感動的じゃないよこれは、
断じて感動的じゃない!
それに、会ってなにかしたかったわけじゃない
もう一度会ってみたかっただけ
会えたから……それでいいかななんて思ってみてもいる

