ぱれっと-part1-





「ご、めんなさいちょっとビックリして
はい、どうぞ」


ハハハ、と笑う涼平は明らかに動揺している


が、たぶん朱希だということには気づいていない


さっさと南美の後ろに隠れた朱希を南美はそこそこの力で叩いた



「あんた何やってんの、
こんなとこで隠れてる場合じゃないでしょうが!
会いたかったんじゃないの?
何年ぶりの感動的再会よ」



感動的じゃないよこれは、
断じて感動的じゃない!


それに、会ってなにかしたかったわけじゃない

もう一度会ってみたかっただけ


会えたから……それでいいかななんて思ってみてもいる