天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅨ

完全に追い詰められた。

それでも、少年はレヴィから離れようとはしない。

自分に非があるのを理解していながら、依怙地になる子供に似ていた。

そんな子供はえてして。

「!?」

謝罪したくない一心で、反抗するものだ。

それが幼い霊ならば、なまじ『力』を持っているだけに性質が悪い。

少年は。

「――――――――!」

雄叫びを上げた。

それは、声にならない声。

文字にならない言葉。

耳ではなく、脳や精神に直接干渉してくる声。

「まじぃ、これ…『呪詛』か!」

それは即ち『呪いの言葉』。

思い通りにならない憤りや怒りや憎悪を直接叩きつける、『知覚できる呪い』だった。