天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅨ

レヴィの背中にしがみ付いたまま、怯える少年。

ただレヴィに庇護してもらうように、必死になって抱きつく。

「わかったか?チビ」

ようやく瞬速の動きを止め、十牙は立ち止まる。

「守ってるつもりで弱ぇ相手にゃ危害を加えられても、自分より強ぇ相手が出てくると、寧ろレヴィ先生に守ってもらおうとする…そんなのは『守護霊』じゃねぇんだよ。お前はレヴィ先生に依存してるだけなんだ」

「もういいじゃない!この子を苦しめないで!」

十牙に抗議するように叫ぶレヴィに。

「あんたもだ」

十牙は狼の鋭い眼で睨む。

「何かにつけて庇ってちゃあ、そのチビはいつまで経っても成仏しねぇぞ?」