天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅨ

人間を凌駕した霊の眼でも見えない。

十牙は縦横無尽にリングを駆け巡り、突然レヴィ達の前に現れては。

「1回」

「2回」

「3回」

背後を取る度に、何もせずにまた消えていく。

突きつけられる牙や爪。

しかし、一切傷つけない。

『倒そうと思えば倒せる』

そう突きつけつつも、決して危害は加えなかった。