天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅨ

「俺が変身した目的は、そのチビやレヴィ先生に対する『折檻』じゃねぇからな」

「じゃあ何の為よ!私とこの子の関係をこれ以上とやかく言うのはやめて!」

…戦前の状況とはまるで変わっていた。

怠慢な教師への喝を入れるという十牙の目的は、レヴィに依存する少年の『更生』になりつつある。

「そもそも『僕がレヴィお姉ちゃんを守ってる』なんて思ってるのか知らねぇが…思い上がりだぞ、チビ…てめぇはレヴィ先生に甘えてるに過ぎねぇ」

「あ゛あ゛あ゛あ゛!」

十牙の言い分に反抗するように、唸り声を上げる少年。

「どんなにがなったって…」

十牙は再び音もなく、床を蹴る!

「甘ったれ小僧にゃ俺は倒せねぇよ!」