天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅨ

「やめてっっっ!」

咄嗟に飛び退くレヴィ。

爪が少年に触れる寸前で回避に成功した。

「へぇ…」

大きく裂けた口を僅かに歪め、十牙が笑う。

「そのチビに頼りきりなのかと思ってたら…レヴィ先生もやりゃあ『出来る人』なんだな、変身した俺の爪をかわすなんて」

「…違うでしょ?」

十牙を睨むレヴィ。

「今、君…わざと当てなかったでしょ?」

「…ああ」

十牙は頷く。