天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅨ

一時的に意識を寸断される十牙。

宙を舞う体、そのまま頭から床に落ちる寸前。

「っらぁっ!」

彼は素早く床に両手をつき、バック転して姿勢制御する。

…完全にアッパーカット気味に顎を打ち抜かれていた。

並の人間ならば脳震盪を起こしてダウンしている筈。

それでも立つ。

倒れない。

「聞き分けのねぇ坊主だぜ…」

ザワザワと。

十牙の赤毛が逆立つ…。