天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅨ

そもそも、レヴィの背中にいる少年の動きもまた、人間のものではない。

何せ霊なのだ。

人間の肉体の常識など通用しない。

予備動作もない、気配もない、初速からいきなり最高速度の攻撃。

そんな動きを見極める事自体が至難の業。

それを一合程度で見切り、全ての攻撃を迎撃する事ができる。

それ即ち。

「十牙君は…何者なのかしら…いえ…」

レヴィが見透かすような瞳で見つめる。

「『何という人外』なのかしら…?」