が、春うららではすまないのだ。

職員室で緩々しているのはいいが、現在授業の真っ只中である。

複数の教室で自習状態。

結果生徒達はまともに授業も受けず、勝手に屋上や中庭をぶらついている始末。

中には授業を堂々とサボれる事を喜ぶ者もいる。

が。

「ちょっと弛み過ぎだよなぁ」

3年の御雷 疾風(みかずち はやて)が中庭のベンチに凭れ掛かったまま言う。

「この学校っていっつもこんなもんなんすか?先輩」

1年の紅月 十牙(あかつき とおが)が言うが。

「そんな訳なかろうこの犬が!敬愛する龍娘先生がおられる学園だぞ!何かの間違いに決まっておる!」

同じく1年の夏柳 雀(なつやぎ すずめ)がガァーッとまくし立てた。