天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅨ

「好き勝手に言ってくれるではないか」

口元に滲んだ血を親指で拭い、龍娘は真っ直ぐに立った。

「少しばかり優勢に立って、気をよくしたか?」

「負け惜しみにしか聞こえませんが…ねっ!」

会話などで時間を費やす気はない。

雀は再び攻撃に転じた。

一気に間合いを詰める雀に対し。

「ふんっ!」

影さえ残さぬ連続蹴り『無影脚』を放って応戦する龍娘。

それを掻い潜った雀は龍娘の腹に右掌を添え、全身のバネと踏み込みの力だけで彼女を吹き飛ばす!

『分勁(ぶんけい)』

武当拳(ぶとうけん)と呼ばれる流派の技だった。