天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅨ

「うぐぁっ!」

怯んだ所への痛烈な一撃!

リング外まで吹き飛ばされそうなほどの蹴りだったが。

「ちぃっ」

龍娘は何とかバック転で蹴りの勢いを殺しながら、転落を防ぐ。

この悪い足場の中、両者とも体勢を崩す事なくよく闘っていた。

「腕が落ちましたか?龍娘先生」

雀が言う。

「私が知っている先生は、もっと華麗で優雅に闘っておられた…そのような無様な姿はお見せにならなかった筈ですが…?」

挑発なのか、失望なのか。

雀は溜息すらついて見せる。

「やはり学園での怠慢ぶりが、先生を鈍らせたのでしょうかね…?」