天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅨ

「その安い挑発に乗るお前が未熟だという事だ、夏柳」

片足立ちのまま、構えをとる龍娘。

「私に失望し、怒っているのだろう?…来い。その憤りを拳に乗せて晴らしてみせよ。何なら背中の得物を抜いても構わんのだぞ?」

「…後悔しないで下さい、憧れ『だった』武人殿…!」

雀もまた、片足立ちのまま構える。

同じ中国拳法、異なる構え。

二人の女拳士は。

「参る!」

「来い!」

限られた足場をものともせず、遂に戦いの火蓋を切った!