その家は真っ白に塗られ、
窓はひとつもなかった。


僕は不思議と、
迷いなくその家へと向かい
堅く重い扉を開けた。


ギギッ


内装も真っ白で、家具はひとつもない。


「ほんっとに何もないな。」


辺りを見回し、真っ白な壁をゆっくりと触ってみる。

「防音か。」



僕は異様な雰囲気を感じながらも奥へと入っていった。