『願っても、叶わないって……願いは何なんだ?』 カノは少し微笑んで、俺に向き直って、こちらを真剣な眼差しで見た。 『いつも通りに生きれますように。どんなに、楽しくなくても、面白くなくても、生きれればいいの。どんなに幸せじゃなくても……ね。』 そう言うカノは 儚くて、今にも消えてしまいそうだった。