あたしはお父さんが心臓病だなんて知らなかった。 お父さんが大好きだった。 大好きなお父さんはあたしが10才のときに死んじゃった。 お父さんはあたしに何にも言わずに逝っちゃった。 それからだ、きっと。 あたしが甘えたになったのは。 「大丈夫だよ……叶」 「うん………」 そのままあたしたちは深い眠りについていた。