「乗って」
「乗る?」
「ちゃりんこ」
「………あぁ。はい」
あたしは早く風呂に入りたいからおとなしく従った。
「大人しいじゃん」
純はフッと笑った。
あんたのせいじゃん!
ジュースの甘ったるい匂いがあたしにまとわりつく。
「いーから。飛ばして」
「へーい」
あたしは純の大きな背中にギュッと抱きついた。
隼人より体つきがゴツいなぁ。
………最近何でも隼人につなげるようになっちゃった。
────…………
「きゃ────っ!ちょっと!飛ばしすぎ!」
「落ちたくなかったら掴まってろ」
「言われなくても掴まってますーっ!」
