シロクロ

裏路地は、案の定、人気がなく、誰一人 いなかった。
『兄貴!!バレてんなら、最初に言っと けよな!!』
俺は、壁際に夏輝兄を追い込み襟元を掴 んで言った。
『大丈夫・・・バレてるのはコイツだけ だから』
夏輝兄は、言い訳をするような口調で 言った。
ハヤトはと言うと、急な俺の豹変ぶりに 驚いていた。
『あっ、俺の素こっちだから』
俺は、戸惑っているハヤトに微笑みなが ら言った。
『ハハハ、アキくん、面白いね、気に 入ったよ、オレも、協力させてもらう よ。』
ハヤトは、俺に手を差し出して言った。
『バレてしまったら、しょうがないです ね。俺は、DOOlの最後の総長、秋龍(あき りゅう)こと藤原秋です。よろしく』
ハヤトが差し出した手を握り返して言っ た。
『オレは、元ALICEの総長の隼人こと、南 野颯だ。夏輝とは、ダチだから、なんか あったら遠慮なく、話してくれ』
ハヤトは、゙ばれないように、アキに戻っ た方がいいぞ゙と俺の耳元でささやいた。