シロクロ

『はい、でーきた』
数分後、髪を切り終わった春樹兄が、俺 の髪をいじりながら言った。
『俺にしては、上出来だとおもう、鏡見 て見ろよ』
俺は、急いで、脱衣所にある鏡を見に 言った。
『・・・これが俺?』
鏡の中にいたのは、今までの、厳つい髪 型をした俺ではなく、フワッとした感じ の少年だった。
『よしっ、じゃあ、お前の部屋に行って 荷造りするぞ、早くしねえと、明日まで に間に合わないぞ』
俺と春樹兄は、俺の部屋で荷造りを始め た。