私はもう限界だった。

立っていることさえできなくなって、その場にへたりこむ。



「もう…嫌っ」



すると、私が悲鳴をあげた途端に、周りの雰囲気が一変した。


 くすくすくす
くすくす



やめて、やめて、やめて!


耳を塞いでも聞こえてくる。

単調な笑い声が私を取り囲む。

それは紛れもなく私への嘲笑。

リツィリアさんの隣で異国のような光景を見た時と同じ。



――ねえ、ここはどこなの?
どうしてこうなったの?
私が何をしたっていうの?



くすくす
   くすくすくす
 くすくす



ああ、頭がおかしくなりそう…




「ぃ…やああぁぁぁぁぁ――――」