そっか、養子か…

まだこんなに小さいのに…


気が付けば私はローニャくんの頭に手を伸ばしていた。

ローニャくんはキョトンとしていたけど、別段拒む様子もない。


かわいいな…



しばらく見つめ合いながらローニャくんの頭を撫でていたら、リツィリアさんが気を取り直したように声を張り上げた。



「さて、そろそろ行こう。廊下の真ん中でずっと長話する訳にはいかないしね」

「あ、はい」



ローニャくんを抱えたリツィリアさんがゆったりと方向転換したので、私はぱたぱたと音をたてて後を追った。