「 ・・・・・泰雅、私を好きになってくれて
・・・好きでいてくれて、ありがとう 」
目を覚まして、まだ意識が
はっきりしていなかった俺は
葵の声と、その言葉に起こされた。
葵は俺に甘えない分
たまに言われる言葉が
俺にとってどれだけ
価値があるか分かってないんだろうけど、
─────朝から襲うわけにも、いかねぇしな。
「 葵、風呂入ってこいよ 」
頭の熱を冷ます時間がほしくて
葵のことを気遣うように装った。
葵は少し疑ったような目で
俺をみながら部屋を出て行った。
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