「 ・・・・・あり、がとう・・・ 」






出てきたのは、全く違う言葉だった。
ふっ、と小さく笑った佐野くんが
”じゃあね”と私の手を離し、
校舎の中へ入っていった。











─────────────クイッ






「 何キスされそーになってんの 」






後ろから抱きしめられたまま
泰雅の手が顎を持ち上げて
首筋に顔を埋める泰雅の方へ
向かされた。






「 ・・・・ごめんなさい 」


「 ・・・・チッ 」