─────────────グイッ







「 ・・・これは俺のだって言っただろ 」







耳元に甘く響く大好きな声。
引き寄せられた体は
後ろから抱きしめられて、
背中が温かくなった。








「 おしいなぁ・・もう少しだったのに 」


「 ・・・キスなんかさせるかよ 」


「 手強いライバルだな、本当に 」







掴まれていた左手に光る指輪。
佐野くんはソレに視線を落として
乾いた笑いを零した。