震える指先に、 嫌な予感がした。 「 ・・・・明日、行くことになった 」 掠れた先輩の声が、 私の涙を誘い出して、 先輩の手を濡らしていく。 「 ・・・・・せん・・・ッ 」 「 名前がいい 」 キスを落とす先輩の表情が 今にも泣きそうで、それなのに 私に”泣くな”なんて言うから 私はもっと泣いた。