「 照れ隠しが下手だな 」


「 ・・・別に、照れてませんっ 」


「 別にいいけど、・・・ん 」





顔を背けた私の手に
先輩がそっと触れて、





「 ん? 」


「 手、出せ 」





そう言う先輩に首を傾げながら
言われた通りに手を差し出した。










「 ・・・へ? 」


「 裏口から出たから
  誰にも触られてねぇよ 」







先輩の手から落ちてきたのは
たくさんのボタンだった。