『 ・・・・・会いてぇ・・・ 』







受話器越しに聞こえた声に
”私もです”。
そう返したいのに、涙が
邪魔して言えなくて。










『 ・・・泣くなよ 』


「 ッ・・・・だって・・・! 」


『 ・・・・なぁ、葵 』





泣き続ける私の耳に、
先輩の笑い声が届くたび
今まで揺らいでいた意思が
少しずつ固まってきて、