人の気配を感じて振り向いた途端
勢いよく抱きつかれて、
ドアに後頭部を打った。





痛さに顔を歪めつつ、
腰に巻きついた腕をはがそうと
手をかけたところで、





「 ・・・・葵? 」





それが、葵だということに
気付いた。





「 ごめんなさい、ごめんなさい! 」


「 は?・・・え、・・・なに? 」





抱きついたまま離れない葵を
引きずって再度保健室に入った。