「 ・・・あお・・一之瀬さん 」


「 あ、はい 」


「 ちょっといいかしら? 」





お昼前の、休み時間。
窓の外を眺めていた私を
ドアから顔を出した美夏さんが
呼んで、手招きしていた。





「 どうしたんですか? 」





美夏さんの方へ駆け寄り、
言いにくそうに少しだけ
顔を歪ませた美夏さんに
首を傾げた。





「 ・・・・お昼、ね 」


「 ・・・・お昼? 」









─────────キス、我慢するから・・・






その瞬間、先輩の言葉が
頭を過ぎって、一気に
顔に熱が上った気がした。