「 ・・・冗談 」





お盆にお皿をのせて
持ち上げようとした
私の手を先輩がそっと掴んで、










「 でも・・・そのときが来たら、な? 」






チュッ、と指先にキスをされて
先輩はお盆を持ってさっさと
部屋に戻ってしまった。











───────────・・そのときが来たら。






私、こんなに幸せでいいのかな。
顔に上った熱を冷ますように
ぱたぱたと両手を仰いで、
私も部屋に戻った。