…借りを返す?

 「それってどーゆー意味…。」

 「何度も言うようだけど…
  勝つのは私だよ。
  もう3年前の私じゃないんだから。」

上等じゃん。

…あたしだってそうだよ。

 「梨々香ちゃんにだけは負けたくな
  いかな。
  お互い頑張ろうってのは変かもし
  れないけど…。
  あたしは全力でやるよ。」

日花梨先輩の声が聞こえた。

 「楽しみにしてる。」

 「あたしも。」

あたしは指定されたコートに向かう。
 
 「…頑張れよ、愛華。」

 「ん…。」

あたしは蓮の言葉に小さく頷いた。

大きく息を吸ってコートに入る。

 「お願いします!」

…あたし、勝たなきゃいけない理由が沢山あるよ。